日米中の関係
日米の協力関係「良好」が過去最高を記録したようです。
外務省は29日、米国で実施した対日世論調査結果を発表した。日米の協力関係が「良好」だと考える米国人は一般市民63%、有識者85%でいずれも過去最高となった。
米国のアジアにおける最も重要なパートナーについては、日本がトップを維持したものの、中国が急追していることも明らかになった。
調査結果によると、「日本は信頼できる友邦である」と回答した人が、一般市民で69%、有識者では過去最高の91%となった。日米が共通の価値観を有していると考える人は、一般市民78%、有識者96%と昨年並みの高いレベルだった。
日米安全保障条約への評価も高く、同条約を維持すべきだと回答した人は一般市民85%、有識者90%。同条約が日本及び極東の平和と安定に貢献していると考える人は一般市民71%、有識者82%に上った。
「アジア地域での最も重要なパートナー」では、日本と答えた一般市民が45%、有識者が47%で最も多かったが、いずれも昨年より微減。中国を挙げた人は一般市民で昨年比7ポイント増の33%、有識者で5ポイント増の43%となり、特に有識者層で日本に肉薄したのが目立った。外務省は「中国が近年、急速な経済成長で台頭していることを反映したのだろう」と分析している。
調査は1960年以降、ほぼ毎年行っている。今年は2~3月、米国の民間調査会社に委託し、18歳以上の一般人男女1500人と有識者254人を対象に電話で実施した。
(2006年8月29日20時22分 読売新聞)
日本は戦略的パートナーとして重要視され、中国は経済的パートナーとして重要視されつつあるようです。
「アジア地域でのもっとも重要なパートナー」という質問には意図的なものを感じますね。この設問は不適切としかいいようがありません。
考え方を変えれば、近年縮小しつつある日本の対米貿易黒字が、米国の警戒感を解き信頼感をUPさせ、逆に近年激増する中国の対米貿易黒字が経済的パートナーとしての重要度をUPさせたといったところでしょうか。日本としては三角貿易で対米黒字を対中黒字に転化させ、旨いこと米国の矛先をかわしたと見るべきでしょう。
しかしながら、中国が対米協調路線をとっていることも事実です。
中国が米国産牛肉の輸入を3年ぶりに再開することを決め、米国は大陸間弾道ミサイル(ICBM)などの軍事兵器に利用できる戦略物資の黒鉛の中国輸出を決めるなど、米中両国間の物々交換的な協力関係が強化されている。これは北朝鮮のミサイル発射以降、両国が外交・軍事分野で交流を拡大している中で行われた措置という点で注目されている。
ジョージ・W・ブッシュ米大統領は先月31日(現地時間)、900トン級の精錬済みの黒鉛や黒鉛加工設備の中国への輸出を許可したと、香港メディアが2日付で報じた。ブッシュ大統領は米国議会に送った親書で「今回の措置が米国の国防・安全保障や宇宙航空産業に危害を加えることにはつながらないと信じている」と強調した。精製・加工された黒鉛は大陸間弾道ミサイルやロケットの推進体のノズルなどに使われるため、米国はこれを輸出統制品目に定め、これまで中国への輸出を強く規制してきた。
これに先立ち、中国の国家質量監督検験検疫総局は1日、所定の検疫基準をパスした米国産牛肉の中国市場への流通を急きょ許可した。これは米国で牛海綿状脳症(BSE)感染牛が発見された2003年12月に輸入を中止して以来、2年9カ月ぶりのことだ。
米国の国防専門家ローレン・トムソン氏は「北朝鮮、イランの核問題など外交面での懸案をめぐって、ブッシュ大統領は中国の支持を必要とし、また中国は輸出市場としての米国の協力を望んでいることを見せつけたものだ」と語った。
香港=宋義達(ソン・ウィダル)特派員
2006/08/03 18:00 朝鮮日報
米国産牛肉に対する、マスコミの過剰報道はどう考えても異常です。特に、国民の健康が重要といいながら、中国野菜の輸入規制には非常に好意的なことから見て、裏ではこういった事情を元に中共の工作員が暗躍し、日米離間策としてサヨクマスコミを使って情報操作をしているのかもしれません。現に、こういった報道を日本の新聞社がしているところを見たことがない。中国脅威論は禁止コードなのでしょうか?
米国に限らずあらゆる国(日本以外)は自国の利益のために行動しています。出し抜かれたからといって、相手を非難するのは見当違いです。昨日の友は今日の敵。出し抜かれるような甘い認識の日本が悪いのです。
中国は日本とアジアの覇権を争うライバルです。仮に日本がそう思っていなくても中国はそう思っている。これから日本が米国から自立し、普通の国を目指すならば、まずはこの外交戦争に勝利し、アジアでの地位を確立せねばならない。米国としてはお手並み拝見といったところです。負けたら韓国のような運命が待っていることでしょう。
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