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2006年9月13日 (水)

中共の農業政策

似たような話を聞いたことがあるような。

スーパー水稲が世界新記録を樹立

  中国のスーパー水稲は7日、再度世界高生産量記録を更新し、1ムー(1ムーはやく15分の1ヘクタール)あたりの収穫高は1287キロに達した。この目覚しい成果をあげたのは雲南省麗江市永勝県の濤源郷で栽培された新品種の「協優107」水稲である。

  7日、科学技術部は国内の著名な水稲専門家と地元農業主管部門の関係者を組織して、南京農業大学が実施した「水稲新品種協優107の精確定量栽培」を現場で検収した。専門家たちが国の基準にもとづき換算したところ、この水稲新品種の1ムーあたりの収穫高は1287キロに達したことが明らかになった。

  「協優107」は、国の「863」特定項目の資金援助で「長江学者」の万建民教授らの課題チームが選択して、育成し、国の審査・検収をパスしたスーパー交雑水稲新品種である。南京農業大学の丁艶峰教授、王紹華教授らは中国の著名な水稲栽培専門家である凌啓鴻教授の指導の下で、中国が最初に取り組んだ「水稲の精確定量栽培」原理を運用し、地元の実情とにらみ合わせて、精確な設計を通じて、1ムーあたりの水稲収穫高の突破を実現した。

  この成果は、中国の水稲育種と水稲栽培の技術水準が世界の先進レベルに達したことを裏付けるものであり、優良品種と優れた耕作法の結合は水稲の生産や食糧の安全に大きく役立つに違いないことを立証するものであると中国農業科学院のテキ虎渠院長は語った。

「チャイナネット2006年9月11日

 かつて毛沢東時代の大躍進では、1ムー(約6.7アール)当たりの収穫量を万斤(5000キログラム)という天文学的な目標を掲げ(実際は150キロ前後)、実際は不可能であるにも関わらず党幹部は競って事実を捏造し収穫量を水増ししました。

 その結果、租税が数倍になり、党幹部視察のために密集させて植えた稲は全部枯れ、数千万人ともいわれる餓死者を出すに至りました。史上まれに見る大失策です。

 今回の1ムーあたりの収穫量1287キロという数字は日本の平均420キロの約3倍に達します。日本の収穫期の稲の状態が3倍になった物を想像するだけでわかりますが、そんな稲を耕作し、期待通りの収穫をする事は不可能です。

 収穫量=水+肥料+農薬+労働力です。この品種は間違いなく手間がかかって病気に弱く、水と肥料と農薬と労働力を馬鹿食いするでしょう。中国の耕作事情を考えれば、収穫量を増やすより、少ない肥料で病気に強い品種を作り出すほうが重要なのですが、共産主義で凝り固まった幹部の頭では、収穫量を上げることが至上主義となってしまっているのです。もうそれしか考えられない。耕作する農民のことなど2の次3の次なのです。

 結局のところ、中共の農業政策は大躍進の頃となんら変わっていないようです。このままでは将来、深刻な食糧不足を招くことは間違いないでしょう。世界的な食料の供給不足に備え、日本も自給率を上げるなど農業政策の見直しが必要なのかもしれません。

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コメント

人気blogランキングで知って以来、毎回興味深く読ませて頂いています。
政治ニュース関連のブログには中国や韓国の問題を扱ったものが多いようですが、残念ながら、それらはほとんど「読みたいものを読みたいように読む」性格のものという気がします。
勿論、大手メディアの左翼偏向報道に辟易とした我々からすれば、バランスという意味からしても、ネットの世界でそうした見方が人気を集めるのは当然と思われます。
中国や韓国に媚びへつらうかのような報道に違和感を禁じ得ない我々にとって、中国や韓国の劣悪な実情を知らせてくれるこれらのブログを好んで読むのは、ある意味自然な成り行きです。
しかし、自分はある二冊の本を読んで、そうした、中国や韓国の劣悪な面ばかりを取り上げる行為も、逆に我々日本人を油断させる事になりはしないかと警戒感を抱くようになりました。
その二冊の本とは、伊藤貫著「中国の「核」が世界を制す」と平松茂雄著「中国は日本を併合する」です。
中国の脅威の内実を、平松茂雄氏の本からは軍事的な側面から、また伊藤貫氏の本からは国際政治の側面から、具体的に理解させてくれます。
伊藤貫著「中国の「核」が世界を制す」の89ページにこんな記述があります。
(以下引用)
日本の嫌中保守派の言論人には、二つの欠点がある。
一つは、これら嫌中派言論人のほとんどは、正統的なマクロ経済学の理論モデルを真面目に勉強したことがない、ということ。
もう一つは、中国の内政が腐敗しているという事実だけに注目し、中国には優秀な人材が多いという事実を知らない、ということである。
筆者は若い頃、アメリカとヨーロッパの大学で学ぶ中国人の留学生たちとつきあったことがある。
彼等の大部分は、優秀であり、勤勉であり、真剣であり、とても意志力が強い人物であった。
彼等の勉強ぶりは、まさに「死に物狂い」であった。
日本の保守派の言論人に、中国を軽蔑し中国人の能力を過小評価する人が多いのは、危険な傾向である。
われわれはむしろ中国人に対して、「敵ながら、あっぱれ」という警戒心と恐怖感を持つべきである。
また、「中国なんか、そのうちダメになるに決まっている」という嫌中保守派の傲慢な態度は、日本人を慢心させ、中国の急速な軍拡に対する日本政府の真剣な対応策を遅らせる原因になっている。
日本は、今後少なくとも五十年間、中国の覇権主義と拡張主義の脅威に直面して生きていかなければならない。
「中国なんかダメになる」という傲慢で軽率な態度は、現在の日本に必要な自主防衛能力強化策を軽視する結果となり、バランス・オブ・パワーの論理を無視した戦前の失敗を、もう一度繰り返す事になりかねない
(引用ここまで)
中国に脅威を感じる日本人、いや、全ての日本人に強く勧めたい二冊です。

投稿: 杉本 | 2006年9月13日 (水) 16時00分

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