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2006年7月29日 (土)

崩壊する中国

もう内乱状態といっていいのかも。

「食事まずい」などと数千人が3日間暴動

29日付香港紙、明報によると、中国広東省東莞市にある香港資本の工場(従業員約8000人)で今月23日から3日間、労働条件が劣悪などとして従業員数千人が工場内の食堂などを壊したり、近くの道をふさいだりする騒ぎを起こした。 従業員1人が頭部を負傷し、警察が十数人の身柄を拘束したという。 同紙によると、従業員側は残業代の不払いや工場の食事のまずさなどに不満を持ち、騒ぎの後は辞職を求める従業員が相次いでいる。(共同)

(07/29 14:05)  産経新聞

だんだん大規模化、低年齢化しているようです

中学生含む住民2千人、警官隊と衝突…中国・四川省

【香港=吉田健一】香港の人権団体「中国人権民主化運動ニュースセンター」によると、中国四川省巴中市で19日夜、当局者が住民に暴行したことをきっかけに、数百人の中学生を含む住民約2000人が警官隊と衝突し、双方合わせて少なくとも30人が負傷した。

 ロイター通信は、暴行を受けたのは、路上で当局者ともめていた売り子を助けようとした男子中学生(14)だったと伝えた。

 住民は、警察車両を破壊したほか、役所になだれ込んで窓を割るなどして暴れ回ったという。当初、警官300人が出動したが制圧できず、当局は20日未明に武装警察官150人を投入し、ようやく鎮圧した。

 中国では、貧富の格差拡大や当局者の権力乱用に対する住民の不満が募っており、各地で頻発する暴動の大きな要因となっている。

(2006年7月28日18時59分  読売新聞)

ご飯がまずいから暴動って、理由はもうどうでもいいのでしょう。

売り子を助けた男子中学生(14)まで暴行となると、どっちが悪いかは一目瞭然ですね。革命が起こる一歩手前まで来ているのかもしれません

中国ってもうだめかもわからんねって方はとりあえずクリック!(ブログランキングへ)

しかし、ここまで住民の不満が募っている割には、中国は景気過熱気味らしいです。

中国首相「景気過熱防止が必要」

【北京=宮沢徹】中国の温家宝首相はこのほど、全国の地方政府が参加したテレビ電話会議で、経済の比較的速い発展を促す一方、固定資産投資抑制などで景気過熱を防止する必要があると指摘した。発展を急ぐ内陸部などで過熱気味の投資も目立つなか、構造調整を進めながら高成長を持続させる方針を強調した。

 新華社によると、温首相は今年の経済について「全体的には良好」と述べたうえで「問題点も鮮明」と指摘した。具体的には(1)固定資産投資が大幅に増えた(2)通貨供給量と貸し出しが依然多い(3)国際収支のアンバランスが拡大(4)エネルギー消費が多い(5)環境への圧力が増大――を挙げた。

通貨供給量と貸し出しが多く、固定資産投資が大幅に増えるのは、いわゆるバブルというやつですね。

バブルとは(goo辞典より引用

  1. あわ。あぶく。
  2. 泡沫的な投機現象のこと。株や土地などの資産価格が、経済の基礎条件(ファンダメンタルズ)から想定される適正価格を大幅に上回る状況をさす。日本では1986年(昭和61年)以降の土地や株が高騰した時期の経済をバブル経済と呼ぶが、90年(平成2)以降、土地・株価は急落してバブルは崩壊した。

中国では、昨年末の不動産向け融資だけで3兆700億人民元(42兆9800億円)に上ります。これは1997年の融資額200億人民元(2800億円)の実に153倍の水準であり、銀行の融資総額の70%を超えています。(1人民元=14円で計算)

なぜそこまで上がったかというと、第1に、住宅価格の70%までは融資、つまり借金でまかなうことが出来ること。第2に、官僚の地位=膨大なノルマの達成であること。第3に、銀行の幹部が任期制であるため、問題があっても任期が終わるまで放置される傾向にあること。以上3つの要因が過剰融資につながっているわけです。

そして、不動産の急激な価格上昇に目をつけたモルガンスタンレー、ゴールドマンサックス等の外資系ファンドの資金が入り込んで不動産価格の高騰に拍車をかけています。彼らは不動産投資で年間20%~50%の純利益を得ており、これは日本に投資した場合の実に5~12倍に当たります。中国は冒険ファンドのパラダイスなのです。

一方でマンションの販売価格の上昇は地域住民に深刻な影響を与えています。上海ではすでに一戸当たりの価格が80万元(1120万円)を超え、これは平均的な大卒労働者の年収を5万元(70万円)とすると、実に16年分に相当します。これを可処分所得になおすと約30年分に相当し、マイホーム購入は夢のまた夢です。それでも購入しようとすれば親と同居し、老後資金を取り崩して頭金に当てるしかありません。その結果、中国では6人で1住宅購入(中国は一人っ子政策により3人家族が多い。つまり、夫と妻、それと各々の両親と一緒に住むということ)することになります。

つまり、結婚して住居をもてば両親の老後資金がすべて消え、何十年も住宅ローンに苦しみながら双方の両親4人の老後の面倒も見なければなければならないのです。おまけに違法建築が多く、そこまでマンションが持つ保証も無いとすれば、これで不満に感じない方がおかしい。

地方政府はこうした不動産投資に対して土地を提供することで収入を得ており、その収入をインフラ投資に回すことによってさらにバブルを過熱させています。この不動産投資の過熱は、政府役人による度重なる土地使用権の売却にかかわる腐敗事件を引きおこしており、各地では違法な土地収用が繰り返され、そのたびに農民の土地が不当に取り上げられていますそのことが社会不安に拍車をかけ、各地で土地収用に対する農民の暴動がたびたび起こる原因になっています。

もちろん、中国政府も手をこまねいてみている訳ではなく、冒頭の温家宝首相の演説に現れているように、過激な投資の抑制を訴えてはいますが、地方政府の暴走はとまる気配をみせません。

これは、中国共産党特有の官僚の無責任さが原因といえます。みな自分の短い任期の間に巨額の利益を得るために必死なのです。各地で売官が頻繁におこなわれ、そこに国家の大計などありません

そこに冒頭の暴動が起こる原因があります。不動産の急激な上昇は企業の生産コストを増大させ、そのしわ寄せは民工と呼ばれる労働者の低賃金と劣悪な労働条件につながっています。官僚や一部の富裕層が不動産バブルに浮かれる中、彼らの賃金水準は月収600元~1000元(8400円~14000円)のままで10年前と変わっていないばかりでなく、むしろ下降してきているのです

これで怒らない方がおかしい。”残業代の不払いや工場の食事のまずさなどに不満””貧富の格差拡大や当局者の権力乱用に対する住民の不満”とは、こういうことなのです。

新聞は事実の半分以下も伝えず、日経をはじめとしたメディアは相変わらず中国への投資を呼びかけています。これはもう一種の犯罪です。

地方政府は中央の統制を無視して加熱した不動産投資に乗り、農民から土地を強制的に収用することで50年~70年分の土地使用料を2~3年で獲得しています。それはインフラへの過剰投資を生み、結果的に”不動産価格が経済の基礎条件から想定される適正価格を大幅に上回る状態”、つまりバブルを作りだしています。

そしてそのバブルは今、投資先を内陸部に求めつつ、やがて待ち受ける破滅に向かって突き進んでいます。そして、そのバブルのツケは、地域に住む住民が両親の老後の資金を切り崩し、終わりの見えないローンで支払い、また、民工が低賃金と劣悪な労働条件と引き換えに今後何十年もかけて支払っていくのです。

投資先としての中国はもう終わっています。最後まで残れば”ババ”を引いて破滅するだけなのです

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追記:東亜日報の記事にありますが、すでに北京のマンションの売れ残り率は60%に達し、賃貸家賃は減少傾向にあります。つまり、明らかに供給過多で不動産価値は減少へ向かっており、バブル崩壊も目の前なのです。北京オリンピックまで持たないかもしれません。

参考サイト

世界鑑測 「中国・キタムラリポート」

中国の不動産バブルはどれだけ持ちこたえることが出来るのか?(大紀元)

行政当局による違法な土地収用を厳禁、暴動を意識か(中国情報局)

中国、不動産バブル崩壊の兆し(東亜日報)

海外労働情報 中国(労働政策研究・研修機構)

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コメント

北京オリンピックが無事に開催される保障はないと思います。2年後の中国がどうなっているか、誰もわからない。

投稿: kaz | 2006年7月29日 (土) 23時25分

エントリーを書いた自分で言うのもなんですが、
書いているうちに怖くなるくらいのヤバさですね。
私もこんなにひどいとは思いませんでした。
そりゃ命がけで暴動起こすわな。

投稿: takayuu@管理人 | 2006年7月30日 (日) 00時33分

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